天井にシミが出来ています。考えられる原因を教えてください。
普段はあまり上を見ないけど、ふと天井にシミに見つけたらそれからは気になってしまいますよね。
天井のシミになる原因って意外とたくさんあるんですよ。原因はいろいろと考えられますが、その中のいくつかをご紹介します。
【写真1】
こちらはセメント瓦の塗装後に起きた雨漏れが原因で天井にシミが出来たケースです。塗料で瓦の隙間を全部埋めてしまった為に起きた雨漏れです。
【写真2】
トップライト(天窓)のガラス縁にあるシーリングが切れて、さらに窓枠周りの水切板金堤防が潰れてしまったことによる雨漏れが原因でシミが出来たケースです。
【写真3】
こちらは瓦では無く雨樋の途中が外れて、そこから雨水が大量に瓦へ流れ出たことにより雨漏れを引き起こしました。 天井のシミはかなり広範囲に出ていました。
【写真4】
これは隅棟と言って斜めに走っている棟部ですが、この雨漏りはとても分かりづらく、私達でも目視で判断するのが難しい箇所なんです。実際に崩して中を見ないと分からない事が多い雨漏れの事例です。
【写真5】
先ほどの隅棟と一緒で判断に悩まされる棟部です。 こちらは棟土を大量に使いすぎて水を引き込みやすくしています。さらに棟部の積み上げていく瓦(のし瓦と言います)の勾配が緩すぎて少し風が吹けば雨水が浸入しやすい状態です。
【写真6】
こちらはカラーベスト(コロニアル等)の端部です。端部を「ケラバ」と呼びますが、この「ケラバ」の板金にゴミ(粉じん)が詰まり、水の流れを変えて板金部を通らずに屋根へと流れ込んだ事による雨漏れです。こちらもゆっくりとゴミが詰まり徐々に流れが悪くなるために発見が遅れる事が多い症状です。
【写真7】
こちらは典型的な瓦のズレによる雨漏れが原因で天井にシミをつくっていました。また雨漏れがした事で工務店がズレたままシーリングされた事によりさらに悪化してました。雨漏れするとシーリングしたくなる気持ちはよ~く分かるのですが・・・
【写真8】
最近よくある症例です。谷の銅板に穴があき雨漏れしているケースです。応急処置は穴をコーキング等で塞ぐと一時的に止まります。またしばらくするとコーキングの周りに穴が開いてしまうのでやはり新しい谷板金に交換する事をお勧めします。
【写真9】
こちらは凍害被害による雨漏れが原因で天井にシミをつくっていました。一見瓦は悪くなそうですが、瓦の露出していない所に凍害被害が出やすく、一枚めくってみるとビックリする事が多い症状です。
【写真10】
これこそ人災です! 瓦の知識に乏しい方が一番凹んだ所に穴をあけて釘止めされています。水は凹んだ所へ流れていきますよね。だからこそ瓦には最初から少し盛り上がった所に穴が開いていてそこを釘止めする様になっているんですが・・・
【写真11】
棟部の段違いになっている所です。こちらも瓦施工の知識に乏しい方が、失敗しやすい箇所の一つです。木工事と瓦工事の両方を把握して施工にあたる必要があります。
以上の様に天井にシミをつくる原因は様々です。ここでご紹介した例の他にサッシ等とまだまだ沢山原因となるものがあります。
もし天井にシミを発見したら出来るだけ早めに瓦の知識に詳しい方に見て頂き修理されると良いですよ。早期発見して早期治療する事で、修理箇所も拡大せずに工事費用も抑えることが出来ます。
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