瓦屋根のカビを掃除する方法は?

瓦屋根のカビは、表面の汚れであれば水洗いとやわらかいブラシで落とせます。ただし、屋根の上は滑りやすく、瓦の破損や高所からの転落につながるため、無理に自分で作業しないことが大切です。

特に、屋根が急勾配・高い・濡れている、瓦がずれている、広い範囲にカビやコケがある場合は、屋根業者や高所作業に対応した清掃業者へ依頼するのが安全です。

瓦屋根のカビを掃除する基本的な方法

自分で掃除する場合は、瓦を傷めにくい方法から始めます。乾いた状態で強くこすったり、高圧洗浄機を近距離で当てたりするのは避けてください。

  1. 晴れて風が弱く、屋根が乾いている日に作業する
  2. 地上からカビの範囲、瓦のずれ、ひび割れ、漆喰の崩れを確認する
  3. 屋根に上らずに届く範囲は、散水ホースの弱い水流で表面の汚れを流す
  4. 必要に応じて、やわらかいブラシで瓦の表面を軽くこする
  5. 洗剤を使った場合は、成分が残らないよう十分に水で流す
  6. 瓦の破損やずれ、カビの再発がないか確認する

ブラシは、硬い金属製ではなく、瓦を傷つけにくい柔らかめのものを選びます。力を入れすぎると表面の釉薬や塗膜を傷めることがあるため、少しずつ汚れを落としてください。

カビ掃除で使える洗剤と使い方

軽い汚れには、水だけで落ちる場合があります。水で落ちないときは、瓦に使用できる住宅用のカビ・コケ用洗浄剤を選び、製品表示に従って使います。

  • 瓦に使用できると明記された製品を選ぶ
  • 目立たない場所で変色や傷みが出ないか確認する
  • 表示された濃度や放置時間を守る
  • 手袋、保護メガネ、マスクなどを使用する
  • 洗剤を混ぜない
  • 植物、外壁、金属、雨どいなどに付着したら早めに洗い流す

塩素系洗剤などは、瓦の種類や周囲の素材によって変色や腐食を起こすことがあります。酸性洗剤や他の洗剤と混ぜると危険なガスが発生するおそれがあるため、自己判断で混ぜないでください。

高圧洗浄機は瓦屋根の掃除に使える?

高圧洗浄機は、瓦の隙間に水を入り込ませたり、瓦をずらしたり、表面を傷めたりするおそれがあります。特に、古い瓦、ひび割れた瓦、塗装された瓦、固定が弱くなった瓦には注意が必要です。

屋根の状態や瓦の種類を確認せずに高圧洗浄機を使うのは避けてください。どうしても使用する場合は、屋根の状態を確認できる専門業者に、使用できる水圧や洗浄方法を判断してもらいます。

屋根に上って掃除してはいけないケース

次のいずれかに当てはまる場合は、自分で屋根に上らないでください。

  • 屋根が濡れている、雨上がり、霜が降りている
  • 勾配が急で、足場がない
  • 2階以上の屋根である
  • 瓦がずれている、割れている、浮いている
  • カビやコケが屋根全体に広がっている
  • はしごを安全に固定できない
  • 高所作業用の安全帯や足場を用意できない

屋根の汚れよりも、転落や瓦の破損のほうが大きな事故につながります。地上から届かない場所の掃除は、屋根の点検とあわせて業者に依頼するのが現実的です。

カビに見える汚れの種類を確認する

瓦に付着した黒や緑の汚れは、カビだけとは限りません。コケ、藻、土ぼこり、排気ガスなどが混ざっていることもあります。見た目だけで原因を断定するのは難しいため、汚れが落ちない場合は瓦の状態も含めて確認します。

見た目や状態 考えられるもの 確認したい点
緑色で厚みがある コケや藻 水分がたまりやすい場所になっていないか
黒っぽい斑点や膜がある カビ、藻、汚れ 洗浄後に再発するか、瓦が傷んでいないか
白い粉や汚れが出ている 土ぼこり、成分の析出など 瓦のひび割れや漆喰の崩れがないか

掃除しても短期間で同じ場所に汚れが戻る場合は、日当たりや風通しだけでなく、雨水の流れ、落ち葉の堆積、瓦のずれなどが関係している可能性があります。

カビ掃除と一緒に確認したい瓦屋根の傷み

カビを落とすだけでなく、瓦の破損や雨漏りにつながる異常がないか確認します。次の状態がある場合は、掃除より先に点検を依頼してください。

  • 瓦のひび割れ、欠け、浮き、ずれ
  • 瓦の隙間が以前より広がっている
  • 棟の瓦や漆喰が崩れている
  • 雨どいに瓦の破片や大量の砂がたまっている
  • 天井や屋根裏に雨染みがある
  • 強風や台風の後から異常が見られる

カビやコケが付いていることだけで、すぐに雨漏りしているとは判断できません。一方で、瓦のずれやひび割れを見つけた場合は、掃除のために屋根へ上ることで状態を悪化させる可能性があります。

瓦屋根のカビを再発させにくくする方法

再発を抑えるには、汚れを落とすだけでなく、湿気や落ち葉がたまりにくい状態にします。

  • 屋根や雨どいにたまった落ち葉を取り除く
  • 雨どいの詰まりを確認する
  • 屋根の周囲に枝が伸びすぎていないか確認する
  • 瓦のずれや破損を放置しない
  • 洗浄後に防カビ・防コケ剤を使う場合は、瓦に対応した製品を選ぶ

屋根の近くにある樹木を剪定するときは、枝や道具を瓦にぶつけないよう注意します。瓦の表面に塗装や特殊な加工がある場合は、薬剤やブラシが使えるか事前に確認してください。

業者に依頼したほうがよい場合

屋根に上らないと掃除できない場合や、カビの範囲が広い場合は、清掃だけでなく屋根点検に対応した業者へ依頼します。見積もりでは、洗浄費用だけでなく、足場代、薬剤費、瓦の補修費が含まれるかを確認してください。

「掃除だけ」の依頼でも、瓦の破損やずれが見つかると追加費用が発生することがあります。契約前に、作業範囲、使用する洗剤、洗浄方法、追加作業の条件を確認すると、費用や内容の行き違いを防ぎやすくなります。

訪問してすぐに大規模な工事を強く勧められた場合は、その場で決めず、写真付きの点検結果と見積書を受け取って比較してください。

瓦屋根のカビ掃除で迷ったときの判断

地上から安全に届く軽い汚れなら、水と柔らかいブラシで少しずつ掃除します。屋根に上る必要がある、瓦に異常がある、広範囲に広がっている場合は、無理をせず専門業者へ依頼してください。

まずは地上から屋根の状態を撮影し、カビの範囲だけでなく、瓦の割れ・ずれ、雨どいの詰まり、天井の雨染みがないかを確認します。異常が一つでもあれば、掃除より先に点検を依頼するのが安全です。