瓦屋根のひび割れは凍害が原因?

瓦屋根のひび割れは、凍害が原因の可能性があります。ただし、ひび割れだけで凍害と断定はできません。瓦にしみ込んだ水分が凍結と融解を繰り返した場合のほか、飛来物の衝撃、経年劣化、地震や建物の揺れなどでもひび割れは起こります。

瓦屋根の凍害とは

凍害とは、瓦に含まれた水分が凍ることで瓦の内部に負担がかかり、ひび割れや表面のはがれが起こる現象です。

瓦の内部に水分が入り、その水分が凍ると体積が増えます。凍結と融解を何度も繰り返すと、瓦の内部や表面に細かな損傷が蓄積し、次のような症状につながることがあります。

  • 瓦の表面に細いひびが入る
  • 表面の一部がはがれる
  • 瓦の端や角が欠ける
  • 瓦の表面が粉状に崩れる
  • 瓦が割れて破片が落ちる

特に、冬に気温が氷点下まで下がり、日中に解ける地域では、凍結と融解が繰り返されやすくなります。ただし、気温や瓦の吸水状態、施工環境などによって発生しやすさは変わります。

凍害によるひび割れに見られる特徴

凍害が疑われる場合は、ひび割れの位置だけでなく、周囲の瓦にも同じような傷みが広がっているかを確認します。

確認する点 凍害が疑われる傾向
傷み方 ひび割れだけでなく、表面のはがれや欠けも見られる
範囲 1枚だけでなく、周囲の瓦にも似た症状がある
発生時期 寒い時期を過ぎた後に傷みが目立つ
瓦の状態 表面が荒れ、瓦の端や角が崩れている

ただし、これらはあくまで判断材料です。見た目が似ていても、瓦の製造時期や種類、設置場所、雨水の流れなどによって原因は異なります。

凍害以外で瓦がひび割れる主な原因

瓦のひび割れは、凍害以外の原因でも起こります。ひび割れの場所や周辺の状況を合わせて確認することが大切です。

飛来物や作業による衝撃

台風や強風で飛んできた物が当たった場合、瓦の一部だけが割れることがあります。屋根の上を人が歩いたり、アンテナや設備の工事で瓦に力が加わったりした後に割れる場合もあります。

経年劣化

長年の紫外線や風雨の影響で、瓦の表面が劣化し、ひびや欠けが生じることがあります。古い瓦であっても、年数だけで凍害と判断することはできません。

地震や建物の揺れ

地震や建物の揺れによって瓦同士が動くと、ひび割れやずれが起こることがあります。複数の瓦が同じ方向にずれている場合や、棟の周辺にも異常がある場合は、ひび割れだけでなく屋根全体を確認する必要があります。

温度変化や施工状態

日射や気温の変化で瓦が伸縮すると、長い期間をかけて負担が蓄積することがあります。また、瓦の固定状態や屋根下地の状態によって、特定の場所に力が集中する場合もあります。

凍害かどうかを確認する方法

まずは地上から屋根全体を確認し、ひび割れが1枚だけか、同じ面に広がっているかを見ます。屋根に上ると瓦を踏んで割ったり、転落したりする危険があるため、専門知識がない場合は無理に上らないでください。

  1. 屋根を地上から撮影し、ひび割れや欠けの位置を記録する
  2. 同じ屋根面に、表面のはがれや粉状の劣化がないか確認する
  3. 雨の後に、天井のしみや屋根裏の水濡れがないか確認する
  4. ひび割れが増えている、瓦がずれている、破片が落ちている場合は点検を依頼する
  5. 点検時に「凍害と判断した根拠」「他の原因の可能性」「補修が必要な範囲」を説明してもらう

雨漏りがない場合でも、ひび割れた瓦を放置すると、瓦の下に雨水が入り込む可能性があります。防水紙や下地まで傷んでいるかどうかは、外観だけでは判断できないことがあります。

ひび割れた瓦は補修できる?

軽微なひび割れでも、補修方法は瓦の種類、ひびの大きさ、瓦の固定状態、下地への影響によって変わります。瓦1枚を交換できる場合もありますが、周囲の瓦にも凍害が広がっているなら、部分交換だけでは再発する可能性があります。

補修方法を決める際は、次の点を分けて確認します。

  • ひび割れた瓦だけを交換すればよいか
  • 周辺の瓦にも同じ劣化がないか
  • 瓦の下の防水紙や下地に損傷がないか
  • 瓦のずれや固定不良がないか
  • 雨漏りがすでに起きていないか

表面に塗料や補修材を塗るだけでは、瓦の内部や下地の問題まで解決できないことがあります。補修方法は、原因と損傷範囲を確認してから選ぶ必要があります。

瓦屋根のひび割れを見つけたときの判断

ひび割れが1枚だけで、周囲に劣化がなければ、衝撃などによる部分的な損傷も考えられます。一方、複数の瓦に表面のはがれや欠けが広がっているなら、凍害や経年劣化を含めた屋根全体の点検が必要です。

天井のしみ、雨漏り、瓦のずれ、落下した破片がある場合は、原因の特定を待たずに点検を依頼するのが安全です。業者には、瓦の交換だけでなく、凍害の可能性と屋根下地への影響も確認してもらいましょう。

瓦屋根のひび割れは凍害が原因のこともありますが、ひび割れだけでは断定できません。表面のはがれや欠けが複数箇所にあるか、寒い時期の後に悪化したか、雨漏りや瓦のずれがあるかを確認し、必要に応じて専門業者の点検を受けてください。