屋根の谷樋を掃除する方法は?

屋根の谷樋(たにどい)は、屋根と屋根が合わさる谷部分にある排水用の部材です。掃除は、落ち葉や泥を手で取り除き、水で少しずつ流すのが基本ですが、屋根の上での作業は転落の危険があるため、無理なDIYは避けてください。急勾配の屋根、濡れた屋根、瓦がずれている屋根などは、屋根業者に依頼するのが安全です。

屋根の谷樋を掃除する基本的な方法

谷樋の掃除は、詰まりの原因を取り除き、排水できる状態かを確認する順番で行います。

  1. 作業前に屋根の状態と天候を確認する

    雨上がりや強風の日は避け、屋根が乾いている日に作業します。屋根材の割れ、ずれ、腐食、谷樋の穴、足場になる場所の有無も確認してください。安全に立てる場所がない場合は作業を中止します。

  2. 大きな落ち葉や枝を手で取り除く

    手袋を着け、谷樋にたまった落ち葉、枝、泥の塊などを少しずつ取り除きます。金属製のスコップや工具で強くこすると、谷樋の表面や防水材を傷めることがあるため、プラスチック製の道具や手を使います。

  3. 谷樋の下流側にある排水口を確認する

    谷樋は、軒先側や屋根の端に向かって雨水を流します。落ち葉が排水口や軒樋との接続部分に詰まっていないか確認し、見える範囲のごみを取り除きます。

  4. 少量の水で排水を確認する

    バケツなどで少量の水を谷樋の上流側から流し、下流側へ水が流れるか確認します。一度に大量の水を流すと、詰まりがある場合にあふれたり、屋根の内部へ水が回ったりするおそれがあります。

  5. 掃除後に雨漏りや部材の破損を確認する

    谷樋の穴、ひび、浮き、さび、周囲の瓦やスレートのずれがないか確認します。掃除だけで直せない破損が見つかった場合は、補修作業をせず業者に相談します。

谷樋の掃除に使う道具

掃除に必要な道具は、谷樋を傷つけず、落としたごみを安全に回収できるものを選びます。

  • 滑りにくい作業用手袋
  • 落ち葉や泥を入れる袋またはバケツ
  • やわらかいブラシ
  • プラスチック製の小さなスコップやちり取り
  • 少量の水を流すためのバケツ
  • 屋根作業に適した安全装備

ホースを使う場合も、水を強く噴射しないでください。高圧洗浄機は、谷樋の塗膜や防水部分を傷めたり、屋根の重なり部分へ水を押し込んだりする可能性があります。

自分で掃除しないほうがよいケース

次のいずれかに当てはまる場合は、掃除よりも安全を優先し、屋根業者へ依頼してください。

  • 屋根の勾配が急で、安定して立てない
  • 屋根に上がるための安全な足場がない
  • 瓦やスレートが割れている、ずれている
  • 谷樋が濡れている、凍っている、コケで滑りやすい
  • 二階以上の屋根で、落下を防ぐ設備がない
  • 雨漏りの跡がある
  • 谷樋の腐食、穴、変形、浮きが見つかった
  • 屋根材や谷樋の上に太陽光発電設備がある

はしごを屋根に掛けただけで作業するのは危険です。はしごの転倒を防ぐ固定や、屋根上での墜落を防ぐ設備が必要になるため、一般家庭では無理に屋根へ上がらないほうが安全です。

谷樋の掃除でやってはいけないこと

  • 屋根が濡れている日に作業する
  • 谷樋の上を歩いたり、体重をかけたりする
  • 金属製の棒やスクレーパーで泥を強く削る
  • 高圧洗浄機で一気に水を流す
  • 取り除いたごみを屋根の下へ落とす
  • 谷樋の穴を確認せず、コーキングだけで補修する

特に、谷樋は屋根の雨水が集まる部分なので、傷や穴があると雨漏りにつながることがあります。掃除中に部材を傷めないよう、力をかけすぎないことが重要です。

谷樋の詰まりや雨漏りを確認する目安

大雨の後に、谷樋から水があふれる、軒先から特定の場所だけ水が落ちる、天井や壁にシミが出るといった症状がある場合は、谷樋の詰まりだけでなく、谷樋の破損や屋根材のずれも考えられます。

屋根裏に入れる場合は、谷樋の下側や周辺に濡れた跡、木材の変色、カビのような汚れがないか確認できます。ただし、屋根裏へ入ること自体が危険な場合や、電気配線が近くにある場合は無理をしないでください。

業者に依頼するときに伝えること

業者へ相談する場合は、次の内容を伝えると、点検範囲を判断しやすくなります。

  • 落ち葉や泥が詰まっていそうな場所
  • 雨水があふれた場所
  • 雨漏りや天井のシミの有無
  • 屋根材の割れやずれの有無
  • 最後に掃除や点検をした時期

掃除だけを依頼したつもりでも、破損が見つかると補修費用が別にかかる場合があります。作業前に、掃除費用に含まれる範囲、点検や補修の費用、追加作業の条件を確認してください。

まとめ

屋根の谷樋は、落ち葉や泥を手で取り除き、排水口を確認したうえで、少量の水を流して排水状態を確認します。ただし、屋根上の作業は転落事故につながるため、急勾配・高所・濡れた屋根・破損がある場合は自分で掃除せず、屋根業者へ依頼してください。