瓦屋根の強風対策は何をすればいい?
瓦屋根の強風対策は、瓦のずれ・浮き・割れを点検し、必要に応じて瓦を固定・補修することです。特に、棟(屋根の頂上部分)、軒先、ケラバ(屋根の端)、谷部は風の影響を受けやすいため、台風や強風の前に専門業者へ点検を依頼しましょう。
屋根に上って自分で瓦を押さえたり、屋根材を釘やビスで固定したりするのは危険です。瓦の種類や下地の状態に合わない補修は、雨漏りや瓦の破損につながることがあります。
瓦屋根の強風対策で最初にすること
まず、地上から瓦の状態を確認し、異常があれば屋根工事業者に点検を依頼します。屋根に上らなくても、次のような異常は確認できます。
- 瓦がずれている、浮いている
- 瓦が割れている、欠けている
- 棟の瓦や漆喰が崩れている
- 屋根の端にある瓦が外側へ傾いている
- 雨どいに瓦の破片がたまっている
- 天井や壁に雨染みがある
双眼鏡やスマートフォンのカメラで確認する場合も、屋根やはしごには上らないでください。強風の後は瓦が不安定になっている可能性があり、落下にも注意が必要です。
強風で瓦が飛びやすくなる主な原因
瓦が飛ぶ原因は、瓦そのものの重さだけでなく、風が屋根の下側へ入り込んで瓦を持ち上げる力が働くためです。次の状態では、強風の影響を受けやすくなります。
瓦のずれや浮き
経年変化や地震、過去の強風によって瓦がずれると、瓦同士のかみ合わせが弱くなります。隙間から風が入り、周囲の瓦まで動くことがあります。
棟や屋根の端の劣化
棟は屋根の頂上にあるため風を受けやすく、棟瓦を固定する土や漆喰の劣化も確認が必要です。また、軒先やケラバは屋根の端にあり、風の力が集中しやすい部分です。
瓦を固定する部材や下地の劣化
瓦を固定する釘、ビス、金具、木材などが腐食・劣化していると、瓦が動きやすくなります。外見だけでは判断しにくいため、屋根材を外して確認する点検が必要になる場合があります。
瓦屋根にできる具体的な強風対策
対策の内容は、瓦の種類、固定方法、屋根の下地、劣化の程度によって変わります。代表的な方法は次のとおりです。
瓦のずれや割れを補修する
ずれた瓦を正しい位置に戻し、割れた瓦を交換します。ただし、見えている瓦だけを直しても、周囲の固定部材や下地が劣化していれば再び動く可能性があります。
瓦を適切な方法で固定する
必要に応じて、瓦を釘やビス、金具などで固定します。固定方法は瓦の形状と屋根の構造に合わせる必要があるため、すべての瓦に同じ方法を使えるわけではありません。
棟を補修・補強する
棟瓦のずれや、棟を支える土・漆喰の劣化がある場合は、棟の積み直しや金具を使った補強などを検討します。棟全体の状態が悪い場合、表面だけの漆喰補修では十分でないことがあります。
屋根の端と軒先を点検する
軒先やケラバの瓦は、風の影響を受けやすい部分です。瓦の固定状態だけでなく、瓦を支える木材や下地、雨どいとの接続部分も点検します。
劣化が大きい場合は屋根全体を改修する
瓦の劣化や下地の傷みが広範囲に及ぶ場合は、部分補修だけでは対応できないことがあります。瓦を一度撤去して下地を直す方法や、屋根材を交換する方法などを、屋根全体の状態を見て判断します。
台風や強風の前に確認すること
強風が予想されるときは、屋根に上らず、地上から確認できる範囲で準備します。
- 地上から瓦のずれ、浮き、割れを確認する
- 雨どいに瓦の破片や落ち葉が詰まっていないか確認する
- 屋根の近くにある植木鉢、物干し台、看板などを片付ける
- 窓や雨戸を閉め、飛来物が入り込まないようにする
- 異常がある場合は、強風が始まる前に屋根工事業者へ相談する
すでに強風が始まっている場合は、屋根の確認や応急処置のために外へ出ないでください。瓦が落下するおそれがある場所にも近づかないようにします。
強風の後に瓦屋根を確認する方法
強風の後は、瓦のずれだけでなく、雨漏りや落下の危険も確認します。安全が確保できる場所から、次の点を見ます。
- 屋根や建物の周囲に瓦が落ちていないか
- 瓦が以前と違う位置にずれていないか
- 天井、壁、窓まわりに雨染みがないか
- 雨どいが外れたり、破損したりしていないか
- 屋根の一部が大きくめくれていないか
瓦が落ちている、屋根に大きな隙間がある、室内に雨水が入っているといった場合は、屋根に上らず業者へ連絡します。室内への雨水の侵入が続く場合は、バケツや防水シートなどで屋内側の被害を抑えつつ、電気設備に水がかかっていないかも確認してください。
瓦屋根の強風対策で避けたいこと
- 強風や雨の中で屋根に上る
- 瓦を自分で踏んで位置を直す
- 瓦の上から無理に釘やビスを打つ
- 屋根全体を覆うために、風で飛びやすいシートを固定する
- 点検や修理を急がせる訪問業者に、その場で契約する
特に、屋根に上って無料点検をすると突然訪問し、高額な修理を勧める業者には注意が必要です。依頼する場合は、工事内容と費用の内訳、補修範囲、追加費用が発生する条件を確認し、可能であれば複数の業者から見積もりを取ります。
瓦屋根の強風対策はいつ依頼すればいい?
瓦のずれや割れに気づいた時点で、強風の予報を待たずに点検を依頼するのが基本です。台風の直前は業者への依頼が集中し、すぐに点検や修理を受けられない場合があります。
築年数が経過している住宅、過去に雨漏りや瓦の飛散があった住宅、地震の後に点検していない住宅は、異常が見えなくても屋根の状態を確認しておくと判断しやすくなります。ただし、点検の必要な時期や工事の要否は、屋根の状態によって変わります。
まとめ
瓦屋根の強風対策は、瓦のずれ・割れ、棟、軒先、ケラバ、固定部材と下地を点検し、必要な部分を適切な方法で補修・固定することです。
まずは地上から屋根を確認し、異常があれば屋根に上らず専門業者へ相談してください。強風の直前や強風中のDIY補修は避け、工事内容と費用を確認してから依頼することが大切です。